バイドゥ(百度)の自動運転戦略【アポロ計画】

銘柄分析

いつも有難うございます。米国株で資産運用している yu (@yu_techs) です。

本記事では、百度(バイドゥ)について簡単に触れたあとに、百度の壮大なプロジェクトである「アポロ計画」の概要をまとめてます。

今かつてない変革が百度という企業を中心に起きようとしてます。

百度のことがよくわからない方や、アポロ計画について知りたい方は是非最後までご覧ください。

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百度(バイドゥ/Baidu)

会社概要

百度は中国でインターネット検索エンジンとオンライン広告サービスを提供してます。

主に中国語のウェブサイト、ニュース、画像、マルチメディアファイルのインターネット内の情報検索サービスを提供している会社です。

事業内容の類似から中国版のGoogleとも言われてますね。

その他基本情報は

  • 設立年月日:2000年1月
  • 従業員数:約45000人
  • 時価総額:約9兆円

となってます。

 

CEO

創業者兼CEOは「ロビン・リー」です。(かっこいいですね。)

1991年北京大学情報管理学専門学部を卒業後、ニューヨーク州立大学へ留学。コンピュータサイエンス修士学位を取得したそうです。

検索技術を大手ポータルサイトへ提供する事業から着手し、2001年に自社の検索サービ「Baidu.com」 のBeta(ベータ)版をリリースしました。

その後正式にスタートし、音楽ファイル検索や画像検索、地図検索などさまざまなサービスを展開しており、現在では中国において70%を超える市場シェアを獲得しています。

 

直近の事業状況

百度はアリババ、テンセントと並びその頭文字からBATの一角とされてました。

しかし現状はアリババとテンセントと大きく差をつけられており、時価総額を比べていると一目瞭然です。

時価総額(2021/1/17)

  • テンセント:80兆円
  • アリババ :65兆円
  • バイドゥ :9兆円

 

直近の2020年3Qの決算を確認すると

  • 売上高:約4400億円
  • 純利益:約2100億円

となってますが、オンライン広告の売上高は約2900億円となっております。

やはりオンライン広告の収益の依存度が高いのが、現在のアリババ・テンセントに比べた時の弱さだと思います。

しかし、収益源の多様化として、AIアシスタント「小度助手(DuerOS)」、自動運転、クラウドサービスなどを積極的に展開しています。

百度の強みは「AI技術」です。本記事のメインであるアポロ計画もそうですが目先の利益に捕らわれず、プラットフォームを築き最終的に圧倒的な地位を確立していく経営という印象を受けます。

過去にAIアシスタント(スマートスピーカー)を1500円という価格でばらまき、まずは音声データを大量に集め、そしてAI技術により精度を高めてシェアを伸ばしていったのは有名な話です。まさに目先に捕らわれず大局を見ている印象を受けました。

実際にAI技術の後押しにより、モバイル・インターネット関連事業やマーケティングのクラウドプラットフォームの成長は順調に推移してます。

昨年もライブ配信大手「歓聚集団」の中国向けライブストリーミング事業「YY LIVE」を約3700億円で買収したり、広告収入以外のプラットフォームを伸ばすという意気込みを感じます。

そして私が百度の事業で今後1番の柱に成りうると考えているのが自動運転技術アポロ計画)です。

 

アポロ計画

公式HP👇

 

概要

百度は2017年4月19日にアポロ計画を正式に発表しました。(月面着陸の「アポロ計画」が名前の由来だそうです。)

簡単に言うとApolloという自動運転に必要なソフトやハードやクラウドサービスが包括されたプラットフォームを無料で開放しています。

他の自動車メーカーなどはApolloをベースに自動運転システムを迅速に構築することができるといったメリットがあります。

つまりテスラなどの垂直統合とは逆で多くの企業群で自動運転システムのプラットフォームを一緒に作ろう。というのがアポロ計画の思想になります。

ApolloのWEBを見ると以下の記載があります。

Apolloは、完全にオープンな自動運転エコシステムである。自動車業界のパートナー企業や自動運転をサポートし、自動車向けソフトウェアおよびハードウェアシステムを組み合わせて、完全な自動運転車システムを迅速に構築することができる

 

百度はApolloのプラットフォームを開放する代わりに、Applloを経由して自動運転技術の開発に必要な走行データなどを多くの提携企業から取得できるということになります。

今後、オープン化されたApolloがプラットフォームの地位を確立できれば周辺サービスなどでマネタイズし、収益化していくことが考えられます。

よくスマートフォンに例えられていて自動運転領域のAndroidと言われています。長期ビジョンとしてはAndroidのようにApplloと互換性のあるソフトフェアが続々と生まれプラットフォーマーとなるというのが強気シナリオです。

そして百度はこのプラットフォームを用いてロボタクシーといった事業の展開を目指しており、既に中国国内の特定地域では2020年4月から一般市民向けにサービスを開始してます。

 

参画企業

アポロ計画に参加している顔ぶれがとにかく凄いです。参加数は 150社を余裕で超えており、現在も続々と増えています。

有名どころをピックアップすると

  • トヨタ、ホンダ
  • BMW、VW
  • NIO、HYUNDAI
  • NVIDIA、Microsoft

また、中国のディベロッパー、行政、大学 が名を連ねてるのもポイントです。

このプロジェクトがもはや1つの企業で推進するレベルを超えている国策プロジェクトであることを証明していると思います。

2021/1/23時点で公式ページに掲載されていた提携企業を載せておきますので、興味がある方は是非ご覧ください。👇

OEM
Hardware
Software/Service
Developer
Local Gaverment
Education
Tire1
TAAS

 

中国政府の後押し

さきほど国策プロジェクトと言いましたが、そもそも百度は自動運転分野では、AI技術の革新を目指す中国政府の施策と協調しており、政府が重点分野に掲げる

  • 自動運転
  • スマートシティ
  • 医療
  • 音声認識

の4分野のうち、自動運転のリーダー企業として選ばれています。

 

アポロ計画は、中国のAI産業の競争力を増し、新都市の設計などの未来計画に応用したいという中国政府の強い願いに合致しています。

もし、アポロ計画が軌道に乗れば、自社のコードを非公開にする競合企業が自動運転分野の覇権を握るのは困難になるとの見方もあります。

これは中国政府が是が非でも成功させ、自動運転分野において中国の中心になるための絶対に失敗でいないプロジェクトでもあります。

  

Apolloプラットフォーム

上図が公式HPで見れるApolloプラットフォームの全体像ですが、ざっくりいうと

  • ソフトウェア一式
  • 多数のクラウドサービス
  • GPS
  • カメラ
  • Lidar
  • レーダー

などがすべて含まれています。

百度はApolloのWebサイト上で、

Apolloプラットフォームは、パートナー企業に対し、最先端技術を用いた高精度のマップサービスを提供する他、広範囲をカバーし、高度な自動化を実現することが可能だ。

また、世界で唯一、大量データを備えたオープンなシミュレーションエンジンを提供することもできる。さらに、Apolloのエンド・ツー・エンドの自動運転アルゴリズムは、世界最大規模のオープンなディープラーニングデータセットを誇る

と述べてます。

 

具体的には以下のようなコンテンツをApolloプラットフォームでは使用可能になります。

  

空間認知やAIはもちろんHD Mapやシミュレーションなど自動運転に必要な機能はすべて揃えている形になりますね。

 

アポロプロジェクトの状況

自動運転技術の調査レポートとして、米国カリフォルニア州車両管理局(DMV)による2019年度自動運転解除レポートでは、百度がGoogleのWaymo(ウェイモ)を超えて首位になっています。

なので自動運転技術の完成度は言わずもがなトップランナーと言えるでしょう。

(自動運転技術のレポートは色々あり、他のレポートでは2位以下の場合もあるのでご留意ください。)

百度の見通しとしては、2025年までに中国の主要都市などでは日常的に一般車両が自動運転車を利用することが可能になると言っています。

 

驚くべきは既に2020年10月10日、北京で無料で利用できる「Apollo Go Robotaxi」サービスを公開してます。

ユーザーは地図アプリ「百度地図」やApollo公式サイトで予約してロボタクシーを体験することができるそうです。さらッと紹介されてますが、中国で使用率NO1の「百度地図」から直接予約できるのは集客効果抜群で普及したらすごいことになりそうです。

 

また自動運転を語る際に「路車協調」というキーワードがあまり出ていませんが、自動運転を普及していく上で現実的に必要な取り組みだと思います。

簡単に言うと「車」と「街・道路」の融合です。車だけでなく、信号機や路上の自動運転用センサーや地図サービスと連携して、車単体の自動運転よりもよりスマートな自動運転を実現するというものです。

これは中国が目指すAIスマートシティの完成形だと思います。

当然「路車協調」は行政と一体となって取り組んでいます。このスピード感で行政と企業が組んでインフラを作るのは中国でないと難しいと思いますし、他国の追随は不可能だと思います。

この「路車協調」のためのテクノロジーや製品を、いずれ鉄道のように外国にパッケージとして輸出することも考えられます。

まさに百度は行政と全面的に協力しながら自動運転技術および街づくりやインフラ整備までやっている企業に既に変わっているというのが事実としてあります。

  

吉利(Geely)と戦略的提携

百度は2021年1月11日に自動車メーカーの Geely(吉利)と提携し、中国市場向けのEV車を製造すると発表しました。

中国ではインターネット企業がEV製造行うのは初となるので凄く驚きました。

また、百度は良い意味で自社ブランドの自動車を製造しない中立という立場だったためアポロ計画を推進できていたという認識があったので意外でした。

これが今後どのような形で影響してくるかわかりませんが、100兆円と言われるEV市場へ本格進出するということはかなりポジディブな案件だと感じます。

今回独立した子会社として運営される新会社は当然百度の自動運転車開発部門のフルサポートおよび吉利が4年の歳月と約290億円を費やして完成させた SEAというEV 製造プラットフォームを活用していくそうです。

 

まとめ

今回かなり盛沢山な内容になってしまいましたが、百度のアポロ計画がどれだけの規模で動いているか自分も調べながらに驚きました。

  • 世界最高のAI技術
  • 中国行政のバックアップ
  • ロボタクシーの開始
  • EV製造の本格参入

そしてまだ時価総額が10兆円を満たない企業だという事実。今後5年を想像すると楽しみな企業ですね。

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